Katarina Lab(カタリーナ・ラボ)
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言葉が出なかった時間 ―― 日本犯罪社会学会に参加して

公開日 2026年10月27日

更新日 2026年10月27日

10月17日・18日、京都の立命館大学で開かれた日本犯罪社会学会に参加してきました。

いろいろな発表を聞きましたが、中でも心に残ったのが、「『ともに生きる』を死刑確定者の家族と考える」というテーマセッションです。

4人の方がお話しされた中に、オウム真理教の松本智津夫(麻原彰晃)の三女である松本麗華さんと、広島連続保険金殺人事件の加害者の息子さんである大山寛人さんがいらっしゃいました。

テーマセッションで登壇された方 テーマセッションで登壇された方

※写真は、ご本人の許可をいただいて撮影・掲載しています。

正直に書きます。
この記事を書くかどうか、ずいぶん迷いました。
どんな言葉を書いても、偽善に聞こえてしまいそうで。

それでも書くことにしたのは、お二人から、写真を撮ることもSNSに載せることも、許可をいただけたからです。
それだけの覚悟を持って、あの場に立たれているのだと思いました。
だから私も、きちんと書こうと思いました。

まだ気持ちがまとまっているわけではありません。
そのくらい、揺さぶられた発表でした。

言葉が出ない、と感じた

私は長く、犯罪被害に遭った方の支援に関わってきました。
たくさんの被害者の方のお話を、聞かせていただいてきました。

その私にとっても、お二人のお話は、とても考えさせられるものでした。

被害者の側から見れば、いろいろな見方があることはわかっています。
被害に遭われた方やご家族が、加害者の家族に対して複雑な思いを抱くことも、当然のことだと思います。

それでも、加害者の子どもたちが、ここまですべてを失う必要はない。
シンプルに、そう思いました。

うまく言えないのですが、どんな言葉を使って感想を述べても、「偽善」という言葉が頭に浮かんでしまう。
それほど、お二人の話はまっすぐな言葉でした。

……うまく説明になっていませんね。

子どもは、加害者ではない

少なくとも、何も知らなかった加害者の子どもたちは、加害者ではありません。

一人の子どもが、ちゃんと成長できるように見守る。
それは、社会の当たり前のことだと思いました。

でも、その当たり前が叶わなかった。

それでも、自分の親の問題と向き合い、懸命に生きているお二人の姿に、心を動かされました。

それとこれは、別の問題

多くの被害者の方が、今も苦しんでいます。
その事実は、日々のカウンセリングの中で、ずっと聞いてきました。

でも、それとこれは、別の問題だと思いました。

被害者の苦しみを大事にすることと、加害者の子どもが守られること。
どちらかを選ばなくていいのだと思います。

たくさんのことを考えさせてもらう時間でした。

言葉が出なかった

最後に、お二人と直接お話しさせていただく時間をいただきました。

言葉にはできない存在感を、感じました。
どんな言葉も、本当に薄っぺらく感じてしまって。
言葉が、出ない時間でした。

この記事も、たぶん、まだうまく書けていません。
それでも、あの日に感じたことを、残しておきたいと思いました。

企画してくださった先生方、お話しくださった方々、本当にありがとうございました。

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